2009年 07月 28日
りはびり草刈 |
どんと蒸したなか、リハビリ兼ねて草刈り。
存分に汗をかいたら冷やさなければならない。
冷えるには折口信夫(おりぐちしのぶ)がよい。
学が甘いのでついつい「おりぐちのぶお」と発するのはご愛嬌。
まったくの余談であるがサンカの三角寛(みすみひろし)を「みかみひろし」と発してしまうのもご愛嬌。
三上寛の「夢は夜ひらく」がレパートリーだったせいもある。
さらに若い頃は寺山修二と三上寛の書いたものが混同していたのもご愛嬌。
この折口信夫の「死者の書」、若い頃チャレンジするもあえなく放棄。
はあなるほど!なんて種類の文ではない。
今回改めて目を通すと深みのある寒さ。深くダイブしていく怖さ。
柳田に比べてトランスってる。
多少なりとも周辺の知識や見方が伴えば浸入の可能性あり。
「彼(か)の人の眠りは、徐(しず)かに覚めて行った。まっ黒い夜の中に、更に冷え圧するものの澱(よど)んでいるなかに、目のあいて来るのを、覚えたのである。
した した した。耳に伝うように来るのは、水の垂れる音か。ただ凍りつくような暗闇の中で、おのずと睫(まつげ)と睫とが離れて来る。膝が、肱(ひじ)が、徐(おもむ)ろに埋れていた感覚をとり戻して来るらしく、彼の人の頭に響いて居るもの――。全身にこわばった筋が、僅かな響きを立てて、掌・足の裏に到るまで、ひきつれを起しかけているのだ。」(青空文庫より引用)
した、した、した
冷える。
6月後半から7月後半までの失われたひとつきは個人史上、近代月間と称されるほどに明治な月であった。
つい最近のことなのにどのような日本語が使われ、
どのような心性がはびこっていたのかまったく注意を払っていなかった。
この明治熱はたまたま忙しさにかまけて手にした本が明治期関連の本ばかりであったのだ。
以下泥沼のひとつきを支えてくれたWEBサイトに書籍。
ウラ・アオゾラブンコ
泉鏡花のあんぱんネタなんてどうでも良いところに目がいくのは下種でございます。
最後に捨てるあんぱん。
顔を眺めるだけでも楽しい。
坊ちゃんの時代(漫画 双葉文庫)関川 夏央, 谷口 ジロー1部~5部
学生時代に徳富蘆花にはまってた。
ちらりと立ち読みしたら彼が少しだけ出ている。
ちなみに同じコンビの「事件屋家業」も大好きです。
同じく漫画で原作者大塚英志。上記の漫画とはまったく異なる。
折口信夫を素材にした
「木島日記」
福翁自伝 岩波文庫 福沢諭吉
これも100円だったのでたまたま手にいれておいたもの。
読み物としては面白い。
アンチ儒教、儒教的コンプレックス、朝鮮やシナへのまなざし。
日本語は進化する―情意表現から論理表現へ (NHKブックス) (単行本)
加賀野井 秀一 (著)
100円なら買い。
明治の人たちが、近代的自我というものと差し向かいになったときの苦悩の過程を文体が変化していくさまで想像できる。
思考と書かれたモノとのいったりきたり。
先の関川 夏央が明治の人は思ったより忙しかったのだよと述べているが、ふむなるほど。
これを読んで福沢の書やアオゾラ文庫の古い本を眺めてみればこれまた新鮮。
なお「進化」の概念には浅学でついていけない。前半部お勧め。
というわけで
おかげさまというか、コロンでもただではおきないというか
古典で楽しむという安上がりな方法を発見してしまったのであります。
本日最後のM玉以上のニンニク出荷。
二枚舌ヴィジネスメーンとは違って、堅実に売りさばいてくれたK生連に感謝でござんす。
(は
存分に汗をかいたら冷やさなければならない。
冷えるには折口信夫(おりぐちしのぶ)がよい。
学が甘いのでついつい「おりぐちのぶお」と発するのはご愛嬌。
まったくの余談であるがサンカの三角寛(みすみひろし)を「みかみひろし」と発してしまうのもご愛嬌。
三上寛の「夢は夜ひらく」がレパートリーだったせいもある。
さらに若い頃は寺山修二と三上寛の書いたものが混同していたのもご愛嬌。
この折口信夫の「死者の書」、若い頃チャレンジするもあえなく放棄。
はあなるほど!なんて種類の文ではない。
今回改めて目を通すと深みのある寒さ。深くダイブしていく怖さ。
柳田に比べてトランスってる。
多少なりとも周辺の知識や見方が伴えば浸入の可能性あり。
「彼(か)の人の眠りは、徐(しず)かに覚めて行った。まっ黒い夜の中に、更に冷え圧するものの澱(よど)んでいるなかに、目のあいて来るのを、覚えたのである。
した した した。耳に伝うように来るのは、水の垂れる音か。ただ凍りつくような暗闇の中で、おのずと睫(まつげ)と睫とが離れて来る。膝が、肱(ひじ)が、徐(おもむ)ろに埋れていた感覚をとり戻して来るらしく、彼の人の頭に響いて居るもの――。全身にこわばった筋が、僅かな響きを立てて、掌・足の裏に到るまで、ひきつれを起しかけているのだ。」(青空文庫より引用)
した、した、した
冷える。
6月後半から7月後半までの失われたひとつきは個人史上、近代月間と称されるほどに明治な月であった。
つい最近のことなのにどのような日本語が使われ、
どのような心性がはびこっていたのかまったく注意を払っていなかった。
この明治熱はたまたま忙しさにかまけて手にした本が明治期関連の本ばかりであったのだ。
以下泥沼のひとつきを支えてくれたWEBサイトに書籍。
ウラ・アオゾラブンコ
泉鏡花のあんぱんネタなんてどうでも良いところに目がいくのは下種でございます。
最後に捨てるあんぱん。
顔を眺めるだけでも楽しい。
坊ちゃんの時代(漫画 双葉文庫)関川 夏央, 谷口 ジロー1部~5部
学生時代に徳富蘆花にはまってた。
ちらりと立ち読みしたら彼が少しだけ出ている。
ちなみに同じコンビの「事件屋家業」も大好きです。
同じく漫画で原作者大塚英志。上記の漫画とはまったく異なる。
折口信夫を素材にした
「木島日記」
福翁自伝 岩波文庫 福沢諭吉
これも100円だったのでたまたま手にいれておいたもの。
読み物としては面白い。
アンチ儒教、儒教的コンプレックス、朝鮮やシナへのまなざし。
日本語は進化する―情意表現から論理表現へ (NHKブックス) (単行本)
加賀野井 秀一 (著)
100円なら買い。
明治の人たちが、近代的自我というものと差し向かいになったときの苦悩の過程を文体が変化していくさまで想像できる。
思考と書かれたモノとのいったりきたり。
先の関川 夏央が明治の人は思ったより忙しかったのだよと述べているが、ふむなるほど。
これを読んで福沢の書やアオゾラ文庫の古い本を眺めてみればこれまた新鮮。
なお「進化」の概念には浅学でついていけない。前半部お勧め。
というわけで
おかげさまというか、コロンでもただではおきないというか
古典で楽しむという安上がりな方法を発見してしまったのであります。
本日最後のM玉以上のニンニク出荷。
二枚舌ヴィジネスメーンとは違って、堅実に売りさばいてくれたK生連に感謝でござんす。
(は
by kousakudou
| 2009-07-28 22:24
| ハタケだより