2008年 11月 29日
K生連勉強会 ナバナ エンドウ ニンニク |
11月27日の勉強会の続き。
問題のナバナである。
症状として葉の厚さがたりなくて薄い。虫害と白斑病がひろがった。
あきらかな炭水化物不足。
土壌分析の結果
CEC14水PH7.1塩化カリPH7.0アンモニア、硝酸とも0.8
リンサン300 石灰250 苦土10 カリ70
今期、突然PHが上昇しはじめた。
思い当たるのは連年の鶏糞投入と6年ほど前から3年間投入したMg(OH2)。
この陸●は強アルカリ。粒が溶けないで苦土の数値がなかなかあがらないので投入を休止していた。去年あたりから突然溶けはじめたようだ。
PHがあがるとFTEも効かない。はぁ。
典型的微量要素不足というのが小祝さんの診断。
鉄と苦土、少量の窒素分の追肥が処方。
本日、ようやくマッシュ堆肥、鰹煮カス、キーゼライト、アイアンパワーを混合。
ここぞというときにとっておいたOYK菌という納豆菌も投入。
着火材の米糠がほしいところであるがとりあえず。
ひとふかしして追肥の予定。
さてニンニク。たたき屋さんの圃場であったが一本引っこ抜いて根をみてみると真下への根が少ない。鉄が十分のQさんとこと違う。
ここも微量要素不足と判断。近く、葉面散布で様子み。
続いて菊ハウスさんの初チャレンジエンドウとグリーンリーフレタス。
苦土と石灰が不足気味。微量要素は反応せず。
カリが過剰気味。
数字を読む意味、判断の過程を知りたかったので少し意地悪をして、
現物をみるまえに分析データだけを小祝さんにみせて予想してもらう。
鉄、マンガン不足で葉色が薄い。苦土不足で下葉が薄い、上下の葉色の差がある。
PHが低いのと石灰が低いので伸びが悪いか、もしくはそこへのカリ過剰でヒョロヒョロか。との予想。
さあ実際はというとドンピシャで大当たり。
なおかつ内張りカーテンが邪魔してとても暗い。
残念ながら菊が残っている関係から内張りははずせない。
ちなみにこの菊農家さん、菊はプロフェッショナルの腕。
先生も褒めるほど素晴らしいつくりをする。
菊が育つ環境で何故豆が育たないか?
そのヒミツは葉の形状、つまりは光合成能力の違いにあった。
菊はコンパクトで厚みのある葉。光合成能力がすごく高いのだ。
コンパクトで性能の良い太陽電池。
豆はその自然状態を思い浮かべてもわかるように、
他の草の束の上を這うように育つものだ。
つまり葉の光合成能力が低く、
常に明るいところへ明るいところへと這い上がる習性。
そのための蔓なのだ。
生き物の形とその求める環境というのはみっちりと相関している。
自分のつくっている植物のその形状や特性というものの意味を今一度考えてみる良いきっかけとなった。
残念ながら当のエンドウやレタスは厳しい判断。
基本的な光線がたりない以上まともな収穫は期待できないとのこと。
炭水化物に余剰ができてからこそ花をつけることができるとのこと。
だいじなのは塩(ミネラル)優先その次にご飯(炭水化物)、そしてお肉(窒素)。
もし試験的にでも栽培を続けるならという条件つきで
石灰、苦土、微量要素の補給し繊維を硬くしながら光合成能力の向上を計る。
そして無機窒素やカリを吸うと無駄に徒長するだけなので
炭水化物(アミノ酸)による養分主体の肥培管理で。
ご近所さんなのでなんとか大逆転できれば良いなあ。
ここでは
日照(光)の重要さとそのしくみ
ミネラル先行窒素後追いの理由
花にはごはん
ニンニクと硫黄
FTEはPH6以下でないと溶けない。
根酸出すには鉄が必須。
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by kousakudou
| 2008-11-29 21:30
| 土ラボ(資材・技術等)