2007年 12月 07日
肥切れ |
肥切れ。(こえぎれ、ひぎれ)
成長が思わしくないときよく我々が使う言葉である。
これがとんでもなくややこしい言葉なのだ。
就農してまもないころは「肥切れ」=なんとなく窒素不足。。だと思い込んでいたのだが、
毎年、痛い目にあうと、この「肥切れ」の実際は奥深く、
その原因も様々であるということがわかってきた。
全部で90(長さはまちまちだが。)あるナバナの畝。
その中で、近年にない調子の悪いところが3畝~5畝ほどある。
これが今年のワースト大賞。
この畝。センチュウははびこるは、白斑病はでまくるは、
収量も極端に少ないままで終わりそう。
従来なら肥切れの一言ですませていた。
同じ日に同じように播種してうまくいっているところもある。
これはもう人為的なものが原因である。
実をいうとこの3畝。
牛糞オガクズ堆肥の発酵が途中で止まったC/N比が相当高いもの(推定40~50)を投入してみた。
そして、通常使用する鶏糞をやめ、かわりに某ウズラ発酵系肥料を窒素分で等量投入。
生育中期からセンチュウ害が目立ち始め、センチュウにやられていないものまで白斑病で葉っぱがやられていく。
生育初期は例年より高温で、降水量は並み。
この時点で根がやられたようだ。
いつもなら土壌中での未熟有機物の分解が低温で抑制される時期に、
高温で水分条件ばっちりだったので、土壌中の生物活動活発になり、
窒素飢餓の様相、もしくはガス害らしき事象へと導かれたに違いない。
そしてその後11月に入り、平均気温はあいかわらず高め、降水量は例年より120MMほど不足。120MMの雨を人工的に潅水で補おうとすれば、反当り0.12m×1000㎡=120㎥の水が必要になる。120トン。(計算ミスしてないか?僕?)わお。
未熟有機物の異常分解による根痛みしたところに、
高温乾燥が続く。おまけにこの3畝にはリンサン分が極端に少ない。
そりゃあ、あなた。うまくいくわけないですわな。
肥切れと一口にいっても
1ほんとうに土壌中に必要な成分がない場合、
2土壌中に存在するけど植物が吸えない状態、
2-1吸えない状態にも、根痛みで吸えない状態
2-2肥料成分の拮抗作用で吸えない状態(ちぐはぐな施肥)
2-3水分不足で吸えない状態(適気温でない場合もね。。)
と様々である。
少なくとも今現在判明している情報を活用し、包括に土作りをしていかなければならない。
理念を語るのみの有機系お百姓ではなく、もう少し目の前の植物や土壌と語る目が必要だ。
パプリカ(堆肥のC/N比を調整、手直しした堆肥投入したところ)跡地のナバナ。
無肥料でなんにも投入していないが、潅水設備もある。
去年みたいにハウスの屋根をおろしっぱなしで高温による弊害もでていない。
とても元気である。
とまあ、一口に堆肥といっても様々であるし、入れれば良いというものでは決してない。
今回の体当たり試験で頭の悪い我々でも身体で覚えた。
堆肥、肥料を投入するとき改めてその根拠を明快にすること。
畝の高さ、幅、耕運頻度に耕運深さ。
これらの決定もそれぞれの相関関係を加味した上で総合的に判断すること。
一部の先進農家ではできても、非農家出身にはできない技術もある。
実行不可能な技術はないのと同じである。
自分らの持つ基盤(人手、お金、設備、装備)とよく相談し、
なるべくらくちんに(笑)実現できる方法を確立しなければならない。
も少し勉強しなさいってことですって。はい。(八)
成長が思わしくないときよく我々が使う言葉である。
これがとんでもなくややこしい言葉なのだ。
就農してまもないころは「肥切れ」=なんとなく窒素不足。。だと思い込んでいたのだが、
毎年、痛い目にあうと、この「肥切れ」の実際は奥深く、
その原因も様々であるということがわかってきた。
全部で90(長さはまちまちだが。)あるナバナの畝。
その中で、近年にない調子の悪いところが3畝~5畝ほどある。
これが今年のワースト大賞。
この畝。センチュウははびこるは、白斑病はでまくるは、
収量も極端に少ないままで終わりそう。
従来なら肥切れの一言ですませていた。
同じ日に同じように播種してうまくいっているところもある。
これはもう人為的なものが原因である。
実をいうとこの3畝。
牛糞オガクズ堆肥の発酵が途中で止まったC/N比が相当高いもの(推定40~50)を投入してみた。
そして、通常使用する鶏糞をやめ、かわりに某ウズラ発酵系肥料を窒素分で等量投入。
生育中期からセンチュウ害が目立ち始め、センチュウにやられていないものまで白斑病で葉っぱがやられていく。
生育初期は例年より高温で、降水量は並み。
この時点で根がやられたようだ。
いつもなら土壌中での未熟有機物の分解が低温で抑制される時期に、
高温で水分条件ばっちりだったので、土壌中の生物活動活発になり、
窒素飢餓の様相、もしくはガス害らしき事象へと導かれたに違いない。
そしてその後11月に入り、平均気温はあいかわらず高め、降水量は例年より120MMほど不足。120MMの雨を人工的に潅水で補おうとすれば、反当り0.12m×1000㎡=120㎥の水が必要になる。120トン。(計算ミスしてないか?僕?)わお。
未熟有機物の異常分解による根痛みしたところに、
高温乾燥が続く。おまけにこの3畝にはリンサン分が極端に少ない。
そりゃあ、あなた。うまくいくわけないですわな。
肥切れと一口にいっても
1ほんとうに土壌中に必要な成分がない場合、
2土壌中に存在するけど植物が吸えない状態、
2-1吸えない状態にも、根痛みで吸えない状態
2-2肥料成分の拮抗作用で吸えない状態(ちぐはぐな施肥)
2-3水分不足で吸えない状態(適気温でない場合もね。。)
と様々である。
少なくとも今現在判明している情報を活用し、包括に土作りをしていかなければならない。
理念を語るのみの有機系お百姓ではなく、もう少し目の前の植物や土壌と語る目が必要だ。
パプリカ(堆肥のC/N比を調整、手直しした堆肥投入したところ)跡地のナバナ。
無肥料でなんにも投入していないが、潅水設備もある。
去年みたいにハウスの屋根をおろしっぱなしで高温による弊害もでていない。
とても元気である。
とまあ、一口に堆肥といっても様々であるし、入れれば良いというものでは決してない。
今回の体当たり試験で頭の悪い我々でも身体で覚えた。
堆肥、肥料を投入するとき改めてその根拠を明快にすること。
畝の高さ、幅、耕運頻度に耕運深さ。
これらの決定もそれぞれの相関関係を加味した上で総合的に判断すること。
一部の先進農家ではできても、非農家出身にはできない技術もある。
実行不可能な技術はないのと同じである。
自分らの持つ基盤(人手、お金、設備、装備)とよく相談し、
なるべくらくちんに(笑)実現できる方法を確立しなければならない。
も少し勉強しなさいってことですって。はい。(八)
by kousakudou
| 2007-12-07 19:08
| 土ラボ(資材・技術等)